2014年2月26日水曜日

【クドゥス】さすが本場のソト・クドゥス

昼食としてはナシ・オポールで十分満足しつつも、本場のソト・クドゥスを食さずして、クドゥスを去る訳にはいかない。

向かった先は、クドゥスのやや大きめのパサール(市場)の一角。下の写真が入口。


中に一歩入ると、右も左もソト・クドゥス屋。何軒ものソト・クドゥス屋が軒を並べている。いずれもずいぶんと年季の入った店構えである。




筆者が入ったのは、Bu Ramidjanという店。どの店もカウンター形式で、客の目の前には様々なソト・クドゥス用の食材が並び、客が好みの食材を入れるよう告げると、その向こうで、おじさんやおばさんが手際よくソト・クドゥスを作ってくれる。



注文する際、「肉は鶏肉にするか、水牛肉にするか」と聞かれた。ソト・クドゥスといえば鶏肉だと思っていたのでちょっとびっくり。でも、もともとは水牛肉が元祖だったらしい。そこで、水牛肉にしてもらう。そういえば、チョト・マカッサルも、もともとは水牛の肉と臓物を食べるための料理だった。


これが水牛肉のソト・クドゥス。ご飯が中に入っているので、正確にはナシ・ソト・クドゥス。水牛肉なので固いイメージが合ったが、ええーっと思うくらい、柔らかくなった肉だった。水牛に特有の生臭さもない。

このソト・クドゥス、絶品だった。こんな美味しいソトを今まで食べたことがないぐらい、絶品だった。水牛肉の柔らかさ、キャベツやもやしの適度なシャキシャキ感、それに絡むスープとご飯、アクセント役の揚げニンニク。もう、たまらない。この美味しさを言葉にすることは難しい。これを食べるためだけでも、クドゥスに来て本当に良かったと思えた。

ソト・クドゥス屋では、最初に「ソトにするか、ピンダンにするか」と聞かれる。ピンダンというのは、酸っぱい味のスープである。次に「肉は鶏肉か、水牛肉か」と聞かれるのである。ちなみに、一緒に連れて行ってくれた運転手くんは、水牛肉のピンダン(下写真)を頼んだ。


ジャカルタでは、おそらく水牛肉を使ったソト・クドゥスは見かけないだろう。また、ピンダンを一緒に出すソト屋もないだろう。本場のソト・クドゥスに出会えてよかった。

余談だが、このBu Ramidjanという店で料理を出してくれたのはおじさんだったが、ふと向かいを見ると、同じようなソト・クドゥス屋があり、店の名はPak Ramidjanだった。そこでは、おばさんがソトを出している。この両者、どういう関係になっているのか聞いたが、要領のいい答えはもらえなかった。謎である。

2014年2月25日火曜日

【クドゥス】ナシ・オポール

スマランへ出張に行った際、たまたまクドゥスへも足を運んだ。クドゥスは、先般の大雨で川が氾濫し、川沿いから町中へかけて大洪水となり、道路が寸断された。筆者が行った時には、ちょうど、洪水でガタガタになった幹線道路の改修工事が行われていた。

ところで、クドゥスといえば、やはり食べなければならないのがソト・クドゥス。茶色っぽいスープに鶏肉の入った、ご飯との相性バッチリのソト・クドゥスは、ソトが大好きな自分の中では最も好きなインドネシア料理である。

ところが、運転手くんは、前日にスマランでソト・アヤム・バンゴンを食べたからという理由で、オポール・アヤムの店へ連れて行かれた。この店もクドゥスでは有名だそうで、特徴は、丸ごとの鶏肉ではなく、細かく切った鶏肉の上からココナッツミルクのソースがかかっていることである。


店の名前は、Nasi Opor Sunggingan。エアコンのない、普通の店構えである。出てきたナシ・オポールはこれ。


細かく裂いた鶏肉の上にココナッツミルクのソースがかかり、テンペや豆腐が添えられている。右下の緑色の葉っぱは・・・。


なんと、スプーンの代わりなのである。これでナシ・オポールをすくって食べる。これもなかなか乙なものであった。通常のオポールのようなこってり感はなく、あっさりした美味しいオポールだった。

しかし、やはり本場のソト・クドゥスを食べずに、クドゥスを離れるのは惜しい。そこで、ランチ第2弾、ソト・クドゥスを食べにもう1軒立ち寄ることにした。

この続きは次回。

2014年2月22日土曜日

【スマラン】毎度おなじみジャワの庶民料理

2月半ば、中ジャワ州の州都スマランで、毎度おなじみのジャワ料理を堪能してきた。

まずは、筆者が最も好きなペチェル(Pecel)。青菜、キャベツ、もやしなどのゆでた野菜に甘辛いピーナッツ・ソースをかけ、豆や小魚を入れたペイエ(Peye)と呼ばれるセンベイをかじりながら食べる。ジャワでは最もポピュラーな庶民料理で、ペチェルにご飯をつけたり、アヤム・ゴレンやテンペなどをつけることもできる。


今回訪れたのは、スマラン中心部シンパン・リマ(五叉路交差点)のフードコートにあるンボ・サドル(Mbok Sador)。この店だけが、長い行列を作っていた。


スラバヤで食べるペチェルと比べると、ピーナッツ・ソースがややあっさりで、より液状になっている。今回は、ご飯を付けなかったが、ヘルシーフードとして毎日食べても飽きない味だった。

次に紹介するのが、ソト・アヤム・バンコン(Soto Ayam Bangkong)。この店は、ジャカルタにもマカッサルにもあるが、スマランが本店だということを今回はじめて知った。店はシンパン・リマの割と近くにある。一見するとちょっと広めの何の変哲もない、エアコンもない素朴な店。お目当てのナシ・ソト(ご飯入りソト)を食べた。



ナシ・ソトと一緒に、プルクデル(小ぶりの芋コロッケ)、鶏皮の串刺し、ウズラの卵の串刺し、などが出てくる。ウズラの卵の串刺しと一緒にナシ・ソトを食べるのが、私のお気に入り。

スマランのソトは、スープが薄味で、トマトのかけらが浮いているのが特徴である。細かく切った揚げニンニクが香ばしい。


この店の椅子の配置が面白い。四角いテーブルを4つの長椅子が囲む形になっているのだ。店の人に聞いたが、理由はわからなかった。相席の見ず知らずの人々も、ここでナシ・ソトをすすりながらテーブルを囲むのは、何となくいい雰囲気である。


これらの料理は、スラバヤでももちろん食べられるが、スマランの場合、おいしくて、値段がスラバヤよりも安い感じがする。

日本料理屋や高級レストランの少ないスマランだが、こうしたジャワの庶民料理にはヘルシーで栄養価の高いものも少なくないのである。