ウォノギリ県を訪問するなど、2日間の仕事を終えて、ソロ・バラパン駅でスラバヤ行きの帰りの列車までまだ1時間ある。よし、それならば、ナシ・リウェット(Nasi Liwet)を食べに行こう! 早速、駅からタクシーに乗って、ナシ・リウェット屋が並ぶクプラボン・クロン(Keprabon Kulon)まで連れて行ってもらったが・・・。
時間は午後4時過ぎ。まだ開いていないのである。「たぶん、5時頃には開くと思うよ」と教えてくれるのはタクシーの運転手。でも、スラバヤ行きの「サンチャカ・ソレ」は5時5分にソロ・バラパン駅を出発するのだ。
ダメかな、と思っていると、ちょうど1軒、店を開け始めたところがあった。まだ、いろいろ準備中だったが、お願いして、食べさせてもらうことができた。
この店、1950年創業らしい。「おばあちゃんが始めたのよ」とナシ・リウェットを準備するおねえさんが答える。店が始まると、あのゴザが敷かれ、折りたたみの低いテーブルがここに並ぶのだな。
店の前の「カウンター」に座る。目の前には、ナシ・リウェットにのせる様々なおかずが並ぶ。鶏肉の塊(これをスライスする)、臓物、野菜を煮込んだスープなどなど。横にはニワトリの脚(チャカルという)があった。余談だが、ジャワ人はけっこう、チャカルが好きで、スラバヤでも、チャカル入りのワンタンメンを勧められたことがある。
これらをご飯の上に手際よく盛って、さっと野菜を煮込んだスープをかけ、ココナッツ・ミルク(サンタン)の固まりをてっぺんにつけてできあがり。
これを混ぜながら食べる。汁が絶妙な辛さで、鶏肉や臓物との相性がとても良い。プニュっとしたココナツ・ミルクの固まりがなんとも言えないアクセントになる。
実は、ソロ名物のナシ・リウェットを食べたのは2回めである。以前、24年前に、ジャカルタのブロックMの南側の屋台で、それを食べた。あのときのは、ココナツ・ミルクの固まりがもっとドロッとしていて、全体的に甘かった。
当時、ジャカルタで下宿していた大家さん(おとうさん)がソロの出身で、連れて行ってくれたのだ。本場のソロで、あのときよりずっと美味しいナシ・リウェットを食べながら、今は亡き「おとうさん」の笑顔をふっと思い出していた。
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